◆ 筋肉の種類 ◆
体には凡そ400の筋肉が有りますが、大きく分けて3種類。骨格筋、平滑筋、心筋。
骨格筋は横紋筋とも呼ばれ、文字通り骨格につていて体を動かす筋肉。
平滑筋は内蔵筋とも言われる通り、内蔵や血管の壁にくっついている筋肉。
最後の心筋は心臓の壁を作っている筋肉。
骨格筋は2種類あります。
白筋と
赤筋。見た目の色の違いですが機能にも違いがあります。
1.白筋
・白筋は白筋繊維の集まり
・短い時間しか収縮力を出せないが力が強い。
・スプリント型。
・エネルギー源はグリコーゲン。
2.赤筋
・赤筋は赤筋繊維の集まり。
・力は弱いが長時間力を出せる。
・マラソン型。
・エネルギー源は酸素と脂肪酸、及びグリコーゲン。
◆ エネルギーを得る仕組み ◆
ATP(アデノシン3リン酸)。ATPが
ADP(アデノシン2リン酸)に分解される時のエネルギーしか筋肉は使えません。
ATPが無くなったら、
ATPを再合成しないとエネルギーを使えません。
1.白筋のエネルギー源
白筋はATP合成をグリコーゲン分解エネルギーで行ないます。
このグリコーゲン分解時には厄介な事に
乳酸が出来てしまいます。
乳酸がある量を超えると
ATP合成が抑制されます。
つまり長く続かない訳です。
だから白筋は短時間スプリンター。またこの反応では
酸素の出番は有りません。
2.赤筋のエネルギー源
白筋との違いは色で、赤みがかっている正体はミオグロミンと言う酵素です。
これが沢山ふくまれています。
この酵素のおかげで、
グリコーゲンは酸素を使って、水とCO2まで分解されます。
乳酸が出来ないから力が持続します。
◆ 脂肪酸が赤筋肉の主エネルギー源 ◆
上はグリコーゲンの燃焼の場合です。グリコーゲンでもこれだけ差があります。
白筋はグリコーゲンしか使えないから脂肪酸は出番が有りません。
脂肪酸は形を変えて、クエン酸回路という特殊なサイクルで使用されてATPを
再合成します。
この時に酸素を必要とします。
酸素と脂肪酸が供給され続ける限り、
筋肉(赤筋)は収縮活動できて力が出せます。
マラソンランナーは
脂肪酸と酸素で42kmを走っています。
一方の100m競争では、
無酸素でグリコーゲンを燃料にして走っています。
同じ走るのでも、エネルギー源と使用する仕組みが違っています。
安全で無理の無いダイエットは、この仕組みの違いを利用して行ないます。
ダイエットは科学です。